全国の名店を食べ歩いている私ですが、六本木にある薪焼きフレンチ「Metis(メティス)」を訪問する前、実はかなり気になっていることがありました。
「個室で食事をしながら厨房のライブ感を楽しめるって、具体的にどういうシステムなんだろう?」「原始的な薪焼きの火入れと、繊細なフレンチ技法はどのように融合しているのだろう?」「そして何より、フレンチと日本酒のペアリングは本当にお互いを高め合っているのだろうか?」といった疑問です。私自身、行く前は訪問した方の写真や口コミを何度も検索して、お店の空気感や料理のビジュアルを確認しようとしていました。
読者の皆様の中にも、特別な日のディナーや大切な接待などで「Metis 六本木」を検討しており、リアルな体験談を知りたいと考えている方が多いのではないでしょうか。そこで今回は、私が2025年11月に実際に店を訪れ、五感で味わってきた圧巻の体験を詳しくレビューします。

出典:食べログ(撮影:筆者(lala75)/食べログの口コミより)
Metis 六本木の店舗基本情報
まずは「Metis 六本木」の基本的な店舗情報をまとめておきます。六本木一丁目駅からアクセスしやすく、六本木の賑やかさから少し離れた落ち着いたエリアに位置しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 店名 | Metis 六本木 |
| ジャンル | イノベーティブ、フレンチ、ステーキ |
| 所在地 | 東京/麻布十番 |
| 住所 | 東京都港区六本木5-18-22 FORCEビル 1F |
| 最寄駅 | 六本木一丁目駅 |
| 食べログ点数 | 4.00(訪問時) |
| 予算の目安 | ¥20,000~¥29,999 |
| 訪問時期 | 2025年11月 |
※料金や営業時間は変更される場合がありますので、訪問前に必ず公式サイトや食べログで最新情報をご確認ください。
Metis 六本木で体験した至高の料理とペアリング
ここからは、私が実際に「Metis 六本木」で体験したコース料理と、それに合わせたワインや日本酒のペアリングについて、当日の感動をそのままお伝えしていきます。撮影した19枚の写真の中から、特に印象深かった場面を振り返りながらご紹介します。
重厚な個室と壁に映し出される臨場感あふれるライブ映像
お店の重厚な扉を開けると、そこはシックで洗練されたプライベート感あふれる個室空間でした。日常の喧騒を一瞬で忘れさせてくれるような落ち着いたトーンで統一されています。
そして特に驚いたのが、個室の目の前の壁に映し出される厨房のライブ映像です。リアルタイムで薪の炎が力強く立ち上る音や揺らめき、シェフが真剣な眼差しで食材と向き合う姿が目の前に広がります。まるで劇場のバックステージを特等席で覗き込んでいるかのような、不思議で心地よい臨場感に胸が高鳴りました。

出典:食べログ(撮影:筆者(lala75)/食べログの口コミより)
アミューズ:フォアグラまんじゅう × 日本酒「九頭龍」
コースの幕開けを飾るアミューズは「フォアグラまんじゅう」でした。一口噛み締めると、フォアグラならではの濃厚で濃密な旨味が口いっぱいに広がります。
ここへ合わされたのが、なんと福井の日本酒「九頭龍」でした。フレンチのアミューズに和酒を合わせるアプローチに一瞬驚きましたが、口に含んだ瞬間にその意図が鮮やかに理解できました。日本酒のすっきりとしたキレと柔らかな味わいが、フォアグラの重厚な脂分を優しく包み込み、後味を驚くほど軽やかに洗い流してくれるのです。フレンチの濃厚さと和酒の潔さが綺麗に調和する、素晴らしいスタートでした。

出典:食べログ(撮影:筆者(lala75)/食べログの口コミより)
魚料理:金目鯛の薪焼き × ムルソー
続いて運ばれてきたのは「金目鯛の薪焼き」です。テーブルに届いた瞬間から、薪火特有の薫香がふわりと鼻腔をくすぐります。
皮目は薪火でパリッと香ばしく焼き上げられ、中の身はしっとりと水分を保ちながら絶妙な弾力を残した完璧な火入れでした。噛むほどに広がる金目鯛の上質な脂に、イクラの鮮烈な塩味と、まろやかな酒粕ソースが寄り添います。これに合わせたブルゴーニュの白ワイン「ムルソー」は、豊かなコクとミネラル感があり、薪の香ばし気な余韻をどこまでも優しく深みを持って包み込んでくれました。

出典:食べログ(撮影:筆者(lala75)/食べログの口コミより)
スープ料理:牛タンのプ・オ・テ風 × シャトーヌフ・デュ・パプ
お次は「牛タンのプ・オ・テ風」。旨みがぎゅっと凝縮されたラヴィオリを崩しながらいただくと、豊かな茸の芳醇な香りが一気に立ち上がってきます。
牛タンの奥深いコクと茸の風味が立体的に絡み合い、重厚感がありながらも角のない優しい火入れを感じさせます。炎の持つ強いエネルギーを計算し尽くして料理へと落とし込むシェフの、理性と情熱のバランス感覚に感嘆しました。ペアリングされたローヌの赤ワイン「シャトーヌフ・デュ・パプ」のスパイシーで奥深い果実味が、料理の旨味と見事に響き合っていました。

出典:食べログ(撮影:筆者(lala75)/食べログの口コミより)
メインディッシュ:大分産A5雌牛 肩三角 × Château de Pez 2018
コースのハイライト、メインディッシュは「大分産A5雌牛 肩三角」の薪焼きです。これぞまさに「Metis」の真骨頂と言える一皿でした。
強火の薪火で表面には香ばしい焦げ目がカリッとつけられているものの、内部には美しいグラデーションでしっとりと熱が通っており、驚くほど柔らかい質感です。噛み締めると肉本来の強い甘みと薪の香ばしさが渾然一体となって溢れ出します。合わせたワインは、ボルドー・サン・テステフの「Château de Pez 2018(シャトー・ド・ペズ)」。やや硬質でしっかりとしたタンニンを持つこのワインが、お肉の上質な脂と互いに譲らず拮抗しながら、肉の秘めた旨味を極限まで押し上げていきます。薪の煙の芳香とボルドーの深遠な味わいが交差した瞬間、私は思わず息をのんでしまいました。

出典:食べログ(撮影:筆者(lala75)/食べログの口コミより)
締めの一品:石川産紅ズワイ蟹のリゾット × 日本酒「黒龍 しずく」
コース終盤のお食事には、贅沢にも「石川産紅ズワイ蟹のリゾット」が登場しました。
石川県産の紅ズワイガニの濃密な甘みと、上から散らされたカラスミのコクのある塩気が層をなし、濃厚な味わいでありながら後味は穏やかで上品です。ここに合わされたのは、日本酒の最高峰のひとつ「黒龍 しずく」でした。冷えた「黒龍 しずく」のクリアで静かな気品ある味わいが加わることで、温かいリゾットとの温度差と香りのコントラストが鮮やかに展開します。コース後半にこの組み合わせをもってくるセンスに脱帽しました。

出典:食べログ(撮影:筆者(lala75)/食べログの口コミより)
デセール:洋梨のキャラメルアイスとアルレット × 貴腐ワイン Château Cantegril 2016
最後のデセールは「洋梨のキャラメルアイスとアルレット」でした。
カリッと焼き上げられたパイ生地(アルレット)の香ばしい食感と、洋梨のみずみずしさ、ほろ苦く濃厚なキャラメルアイスのバランスが甘すぎず秀逸です。最後を締めくくるお酒は、バルザックの貴腐ワイン「Château Cantegril 2016(シャトー・カンテグリル)」。蜂蜜や熟した果実のようなリッチな甘みがデセールのほろ苦さと重なり合い、夢のような最高の一夜がゆっくりと静かに締めくくられました。

出典:食べログ(撮影:筆者(lala75)/食べログの口コミより)
Metis 六本木を実際に訪問して感じた正直な感想
実際に体験して感じた良かった点と、訪問前に知っておくべき気になった点を正直に整理します。
良かった点
- 炎と音を感じる劇的な個室空間:静かな個室でありながら、モニター越しに厨房の情景や薪の炎が見え、エンターテインメント性とプライベート感が完璧に両立していました。
- 薪火の火入れの凄み:単に焦げ目をつけるだけでなく、水分や旨みを閉じ込める火入れの技術が高く、お肉も魚も薪の香りをまとった唯一無二の味わいでした。
- フレンチと和酒を融合させた唯一無二のペアリング:ワインだけでなく「九頭龍」や「黒龍 しずく」といった日本酒を巧みに組み込むことで、フレンチ特有の重さを切る、新感覚の食体験が味わえました。
気になった点
- 予算の高さ:予算の目安が2万〜3万円前後(お酒のペアリングを含めるとさらに上がる場合あり)とハイクラスな価格帯のため、日常使いというよりは特別な記念日や接待向けの店です。
- 予約の難しさ:食べログ4.00という高評価店であり、席数や個室の数も限られているため、希望の日程で予約を取るのが容易ではありません。

出典:食べログ(撮影:筆者(lala75)/食べログの口コミより)
これから行く人へのアドバイス(予約と訪問時の注意点)
「Metis 六本木」への訪問を検討している方へ、スムーズに楽しむためのアドバイスをお伝えします。
まず予約についてですが、評価が高くファンも多い名店のため、行く決算がついたら可能な限り早めの予約をおすすめします。特に個室での特別なディナーや週末の利用を希望する場合は、1〜2ヶ月前から予約状況をチェックしておくのが現実的です。
また、料理とペアリングの組み合わせがこの店の最大の魅力と言っても過言ではありません。お酒が飲める方であれば、料理単品だけでなく、シェフとソムリエが計算し尽くした「ワイン&日本酒のペアリング」をぜひ選択してください。料理単体で食べる以上の感動が得られるはずです。

出典:食べログ(撮影:筆者(lala75)/食べログの口コミより)
まとめ:洗練と野性が同居する圧巻の食体験
「Metis 六本木」での夜は、単に美味しい料理を食べるという時間を超えて、五感全てで楽しむ「体験」そのものでした。
薪という原始的で野性味あふれる要素を、ここまで繊細で洗練されたイノベーティブ・フレンチへと昇華させられるお店は全国的にも稀有だと思います。炎の揺らめき、薪の薫香、シェフの真剣な眼差し、そして和洋の酒がもたらす完璧なハーモニー。洗練と野性、緊張と安堵が心地よく交錯する、まさに圧巻の一夜となりました。
大切な人との特別な日や、本物の美食体験を求めている方に、私は自信を持ってこのお店をおすすめします。私自身も、また季節を変えてあの炎とペアリングの魔法を味わいに訪れたいと強く思っています。
お店の最新情報と出典
Metis 六本木の営業時間・定休日・メニュー・料金は変更されることがあります。訪問前に必ず食べログの店舗ページや公式サイトで最新の情報をご確認ください。本記事は筆者が実際に訪れたときの感想であり、感じ方には個人差があります。
- 店舗情報の出典:Metis 六本木 – 食べログ
- 写真・口コミの出典:筆者本人が投稿した食べログの口コミ(lala75)
- 地図の出典:Google マップ
